祈り。

それは、あきらめない勇気だ。

自分には無理だと、うなだれる惰弱さを叩き出す戦いだ。

“現状は変えられる! 必ず!”。

確信を命の底に刻み込む作業だ。


祈り。

それは恐怖の破壊なのだ。

悲哀の追放なのだ。

希望の点火なのだ。

運命のシナリオを書きかえる革命なのだ。

自らを信じよ!

卑下するなかれ!

卑下は仏法への違背だ。

胸中の仏界への冒涜だからだ。


祈り。

それは我が生命のギアを大宇宙の回転に噛み合わせる挑戦だ。

宇宙に包まれていた自分が、宇宙を包み返し、
全宇宙を味方にして、幸福へ幸福へと回転し始める逆転のドラマなのだ。

人間は人間

その人間の可能性の扉を次から次へと開いていく《鍵》(キー)が祈りなのである。


聖教新聞2004.10.10)
 我がふるさとは世界 第26回